【仮面ライダーリバイス】 第42話「激バトル!紅きベイルとデストリーム」感想
ベイル関連終了
強敵として登場し、一瞬で格を落とし、ギフ様の部下の使いっ走りとして散々無様を晒し続けたベイルが漸く退場しました。
ベイルが非常に小物感漂う残念な敵に成り下がってしまっている為、遅きに失した感こそありますが、自分の中の悪魔を許す事で、ベイルを許すと同時に過去の自分や、その柵をも赦し、本当の意味で五十嵐源太郎として生きてゆけるようになる。
長きに渡るベイルとの関係を決着させる優しい終着点は悪くありませんでした。
焼け落ちる銭湯は二人にとって決別の象徴となる場所ですし、そこから始まった想いと因縁に決着をつけるシチュエーションはグッとくるものがあります。
パパさんとベイルの演技もあって、焼け落ちる銭湯での背中合わせの和解シーンはとても良かったと思います。
理解不能
お話は良かったのですが、そもそもベイルが死ぬとパパさんが死ぬと言うのはどう言う事なのでしょう?
カゲロウが死んでも命に別条のない大二や、契約した悪魔を倒しても無事なフェーズ1、フェーズ2とは何が違うんですか?
消滅寸前に吸い込めばOKとか、どうなってるの?
設定がキャラによってまちまちなので、状況を理解できません。
きちんと設定が固まっていない、脚本家同士で共有がなされていないように感じます。
大二の為に~というのも謎ですね。
大二の為に自分の悪魔と決着をつける事を決意する。息子の為に自らの進むべき道を定めると言う点はカッコイイのですが、大二とカゲロウはお互いを恨んだり憎んだりはしていませんし、既に消滅しているので悪魔を赦して共生する姿を見せ、大二に道を示すみたいなシチュエーションが成立しません。
優しさを弱さだと断じ、非情な強さを持てるように我が身を犠牲にするカゲロウの最後の献身は非常に良かったと今でも思っていますが、カゲロウは大二の優しさと弱さ、一輝への劣等感の発露なので、むしろ自分の中の悪魔を赦し共生すると言うエピソードは大二とカゲロウでやるべきエピソードだったんじゃないかなと思います。
カゲロウが退場して随分経ってから自分の中の悪魔を赦す事で大二に悪魔との関係性を示すとか言われても…。
そもそも悪魔と仲違いしているのパパさんだけですし…。
頑張るパパさんを見て、急に大二が和解に応じたのも謎です。
大二を説得できる要素があったようには感じませんでしたが、どうしたんでしょう?
ギフには勝てないから長官の方針に従うしかないと言う考え方の違いが原因なので、ギフに対処できる手段がなくては和解のしようもないと思うのですが、「みんな頑張ってるし、一人は寂しいから帰って家族と一緒に頑張って抵抗しようかな」みたいな軽い気持ちで心変わりでもしたんでしょうか?
実に不可解です。
狩埼パパの言動も理解に苦しみます。
まずローリングバイスタンプを与えた理由が解りません。
何の為にベイルの強化を?
ジョージに向かって、「お前と私の勝負でもある」みたいなことを言い出したのも良く解りません。
何の勝負ですか?
死ぬ前に息子の造ったドライバーと、自身の造ったドライバーを競わせてみたかったと?
死ぬまでにしたい10のことの如く、死期を悟ってやり残したことを可能な限り全部片づけてしまおうとでも思ったのでしょうか。
謎です。
仮面ライダーデストリーム
めっちゃカッコイイですね。
リバイスの中でもダントツに好みのデザインです。
物語的には初代ライダー、0号ライダー的立ち位置のパパさんが変身していると言う点がエモイ!
だいたい全部良いのですが、まずドライバーがそもそもカッコイイ。
ベイルドライバーを改修したと言う設定通り、ベイルドライバーの側面に追加パーツを付けただけのデザインですがそれだけで随分と印象が変わります。
明るい青の外装と、ベイルドライバーのメタリックオレンジの対比が美しい。
狩崎パパが造った始まりのドライバーを息子のジョージが最新式のドライバーに改修すると言うシチュエーションが語彙力を失うぐらいエモイ。
スーツデザインも良い。
頭部と胸部の突起でヘラクレスオオカブトの特徴的な二本角を表現したデザイン、ともすれば悪役にも消える凶悪な複眼のデザインが素晴らしい。
背中から生えた6本の副腕も生物的なカッコ良さとメカ的なカッコ良さが融和していて実に美しい。
折角ギミックに使えそうな装備を背負っているのですから、可能な限りガンガン動かして欲しいものです。
変身シークェンスもカッコイイですね。
一瞬だけ蛹のような不気味な状態になる所が気に入りました。
背中から生えた脚が蛹の殻を破って変身完了!
カッコ良さと不気味さが共存しており、控えめに言って最高です。
ただ、アクションはダメでしたね。
デモンズと同系統なのでゲノミックスで戦う点には文句はありませんが、きちんと特徴を生かして下さい。
コングは無難なリデコですし、火を噴くコモドドラゴもまぁ良いと思います。
しかし、クロコダイルはいただけない。
背中に生えた脚が伸びて、それで薙ぎ払う動きの何処がクロコダイル?
腕のドリルだけがクロコダイルで、脚による攻撃は含んでいないのでしょうか?
また全体を通して胸の突起が非常に邪魔そうで、単純に動きが良くありませんでした。
デザインとしては良いだけにアクションの足を引っ張っているように見えるのは勿体ないですね。
折角素晴らしいデザインをしているので、出来ればカッコよく動いて活躍して欲しいものです。