【仮面ライダーリバイス】 第39話「希望と絶望、三兄妹の葛藤」感想
三兄妹の葛藤というタイトルを無視したシナリオ
葛藤して下さい。
パイ生地を伸ばすかの如く、薄く伸ばしたお話をダラダラといつまでも続けていますが、肝心の一輝達の心理描写が全然ありません。
これでは何を描くために1話使ったのかわかりません。
実に勿体ない。尺の無駄遣いです。
大二が正しさに囚われて暴走していると言うのをやりたいのは辛うじて伝わりますが、何を根拠に自分が正しいと主張しているのか、これが解らない。
犠牲が出ているのは長官のせいですし、長官の主張する選択的退化で安全が保障されると言う話の信憑性も定かではありません。
それらから目を逸らし盲目的に従っているので、長官に脅されたのが余程恐ろしかったと見えます。
怪人引き連れて助けに来たとか言い出しているし、ベイルとお似合いのコンビになれそうですね。
一輝は一輝で大二を止める事しか考えていないので特に葛藤していませんし、さくらはただキレているだけです。
何処にも葛藤などありはしません。
必要だっただろうか?
光くんが疑似家族を思いのほか気に入っていた事が発覚しましたが、そもそも光くんの扱いがモブでしかないので、急にスポット当たって今まで全く触れられなかった話題で揉めだしていると言う印象しかありません。
光くんについては疑似家族についてどう思っていたのか、何故ウィークエンドに所属しているのか、本当の家族はどうしているのか等、様々な疑問はありますが、今更こんなモブの話に尺を割かなくてもと言う思いが強いです。
さくら、アギレラ絡みで、玉置君と一緒になって道化を演じていたのにも関わらず、これまで一切掘り下げられることのなかったので、あの時少しでも掘り下げておけばまだしも今回のお話に説得力が出たでしょうに。
残念です。
記憶喪失設定!
あ、覚えていたんですね。
容疑者木村昴の回以降、触れられることもなかったので、このまま消えていくのかと思っていました。
しかし、扱いが雑過ぎて、あのまま忘れていた方が良かったレベルですね。
一応、序盤の温泉旅行を忘れるぐらい酷くなっているアピールのようですが、程度の差が全く分かりませんし、一輝どころかバイスも把握していないので誰にも何も分かりません。
扱いきれない設定ならば、触らない方が良かったのではなかろうか。
ジョージとヒロミ
狩埼がついにヒロミさんに謝った!
デモンズドライバーの副作用の件は、序盤の狩埼を怪しく意味深に描くためにあえて辛辣な態度を取らせていたのでしょうが、狩埼の人物像とは少々矛盾しますし、後々の説明でも納得し難いものがあったので、きちんとケジメをつけてくれたのが嬉しい!
セリフも良いですね。
許して貰おうとは思わないがすまなかったと、許されるべき事ではないと自覚しているから許しは請わず、けれども謝罪が必要であると感じているのできちんと謝罪する。
自己満足や自己便宜のための謝罪ではない所が良いです。
ヒロミさんの返しも素敵です。
意趣返しはしつつ、多くを飲み込んで、ただ量産型ドライバーを預けられたことに対して感謝を示すかの如く拳を突き上げる。
カッコイイ。はぁ、顔が良いしキャラが良いからなぁ。何やっても似合ってしまうんですねぇ。