イドゥンの林檎

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主にヴァンガード等、TCGの最新情報に関する雑記を綴るブログです

【機界戦隊ゼンカイジャー】 最終カイ「俺の世界、みんなのセカイ」感想

世界の創造と消去を行えるのは強大な力ですが、作った世界をコレクションしたいと言う目的はチグハグと言うかチープですね。

 

結局のところ、この神とやらに振り回された結果がゼンカイジャーの殆ど全てだったお言うのは、オチとしてはあまり気持ち良くありません。

神の支配、頸木から逃れたみたいな終わり方であればもう少しよかったのですが、決着の付かない勝ち目のない脳内バトルに引き分け、最後はじゃんけんと言うのは、聊か不満です。

 

物理的に勝てない相手に屁理屈を捏ねて勝利したことにするのは王道ですですし、介人ならそう言う発想をしそうと言うある種の納得感こそありますが、神様を言いくるめたという実感が薄く、何故あの神様が大人しく引いたのかと言う疑問や違和感が強く残りました。

あんな邪悪な存在を放置して良いとは思えません。

 

ただ最後の決着に世界を閉じたい神様が拳を突き出すグーを選択し、世界を解放したい介人が拳を開いたパーで勝って終わると言う終わり方は綺麗だなと思います。

開いた拳を前方に掲げるのはゼンカイジャーの決めポーズでもあるので、介人が咄嗟の時に出すもの、いざと言う時に繰り出す手としてはこれ以上ないぐらいに合致した選択肢です。

小ネタとしては非常に美しくて素晴らしいですね。

 

また神様憑依状態の介人の演技が非常にゲゲっぽくて感心しました。

特徴を捉えるのが上手ですね。

 

ステイシー

髪型が変わって、雰囲気が明るくなり、腰が低くなって、人当たりも良くなっている!

 

長々と描かれていましたが途中で退場する事なく、最後にはきちんと報われて本当に良かった。

良い思い出の無かった故郷、トジテンドで自分のやりたい事を見出し、未来を見据えて頑張っていく姿が本当に尊い

 

王政にネガティブなイメージが強いからか、王にはならないと断言し、介人のように機械濃度を対等な仲間として受け入れている所も良いですね。

本当に良かったとしか言いようがありません。

 

冗談を交えて、カラフルへの居候を断れるようになった事も大きな進歩ですね。

心が安定しているので、ポジティブな意味合いでトジテンドに残る選択肢ができる。

ステイシーの物語の集大成と言う感じがしました。

 

旅立ちエンド

最後に介人が旅立って終わるエンドは少々意外でした。

 

介人は早くに両親と離れ離れになり、両親との僅かな思い出や言葉を大切に大切にかき抱き生きてきた人物です。

両親がイメージする理想の息子像を想像し、それをトレースした人格形成をしている介人が、漸く巡り合った両親の元を離れて旅をしたいなどと思っているとは到底思えません。

失った時間を埋めるように両親の傍に居たいと望んでいる方が自然です。

両親の研究を手伝うよとか、ヤツデを手伝うよとか、家族に寄り添う形で依存する方がらしいのでは?

 

前向きに旅立っていきましたはオチとしては悪くはないのですが、少々説得力に欠け納得し難いものを感じます。