【機界戦隊ゼンカイジャー】 第13カイ「リサイクルすりゃもう一回!」感想
何故全力で止めない
ゾックスは自身の身内が一番大切で、その為なら他者を犠牲にしても構わない。
彼の心情はどうあれ、優先度がはっきりしているので、ブレずに目的の為に容赦なく一般人を攻撃するのはキャラに沿った行動ですし、納得できます。
正義の味方ではないので、自身の目的を最優先にしても不思議はありません。
しかし、介人がゾックスに肩入れし、積極的にその行動を阻止しようとしないのは話が違います。
介人は別段どこの公的機関にも所属していない、趣味でヒーロー活動をしている一般市民ですが、正義に依って立つ立場の介人が民衆を襲う無頼の輩を止めないのは義に悖ります。
そこはゾックスと争ってでも人を守って欲しかったです。
こちょこちょ作戦
ギャグ要素としては嫌いではありませんが、折角なのでギアを使って解決して欲しかったです。
何の意味もなく突然踊りだし、手持ちの刷毛で擽るだけって…。
ゾックスを拘束するのに使った手錠をリサイクルクダックに嵌めて、その間にギアを回収すれば良いのでは?
或いは以前やったようにゴセイジャーギアで風を巻き起こして集めるとか、ターボレンジャーギアで高速移動するとか、やりようは幾らでもあったと思います。
ジュランが「確保ー!」とか言っちゃっているのも、手錠で良かったのではないかなと思う一因です。
面白ぇ奴
ゾックスが乙女ゲーの攻略キャラみたいになっている。
ゾックスが自分が楽しいかどうか、面白いかどうかを行動の指針の一つにしており、自分がしたいと思ったことしかしないキャラで、他者から強制されるのを嫌うのは理解できますが、介人が滑稽な行動をして面白いから気に入るみたいなムーブは少々納得し難いものがあります。
もっと、こう、リサイクルクダックにされてしまった人達もゾックスもどちらも傷付けたくないみたいな、ゾックスにはない甘ったるい理想主義な面を見て介人を認める展開にして欲しかったです。
柏餅の時はそんな感じだったので、今回のこれはちょっと違うと思います。
クレバーバラシタラ
脳筋力押しキャラかと思いきや、策を弄して目的の違う敵同士を争わせるなんて事もするんですね。
元々足並みがそろっているとは言い難い関係性ですが、ゼンカイジャーとツーカイジャーの足並みを乱せていますし、きちんと相手の弱点を突いた計略を仕掛ける知略があって前線で戦えるだけの力もある。
イジルデ同様、幹部として有能な所が見られて実に良いです。
ステイシーの一件で屑としてキャラが立っていますし、味のあるキャラですね。
ツーカイオーリッキー
見た目は悪くありませんね。
カッタナーから前後反転して青と銀のカラーリングになったのでがらりと印象が変わりますし、アヌビスモチーフ?っぽい長耳のお顔も好みです。
ただ思ってたのとちょっと違うなと言う思いもあります。
右腕がガトリング、左腕はワニの顎で拳が付いていませんし、カッタナーが近接特化だったので銃撃メインで戦うのかと思いきや、ガトリングで殴ったり、超能力で吸引して鰐顎で挟んだりと、奇妙な動きをしていて困惑しました。
ガトリングを手に見立てるわけでもなく普通にガトリングですし、オーレンフォームとの齟齬も大きくちぐはぐな印象です。
カッタナーとの差別化もイマイチですし、どのように見せたいのか、リッキー側の売りがどこなのかが解りません。
見た目やギミックは良いのに、少々勿体なく思います。