騎士竜戦隊リュウソウジャ― 第5話「地獄の番犬」感想
ストーリー
前回に引き続き兄弟回。
今回はリュウソウブラック、バンバ回でした。
バンバ役の役者さんは非常に良いですね。
ゴリマッチョではないが筋肉質で、チーム内で頭一つ分程度身長が高く、健康的な褐色の肌に、大人っぽい顔立ちと落ち着いた雰囲気。
戦隊のブラックに適した役者さんだと思います。
そんな個人的な推しキャラ、バンバ回なので多少は期待していたのですが…中身の方は如何ともし難く。今週も非常に雑でした。
唐突にできた彼女のお陰で命の重みを考え始めるトワ
毎度の如くマイナソーの感染者を殺そうとするバンバを、何故か今更トワが止めにかかって驚きました。
今まで一緒に行動していて、前回も前々回も被害が広がる前に感染者を殺すのが最善だと言う主張だったのに、突然宗旨替えしていて理解に苦しみます。
「犠牲になる人にも家族や人生があるんだ」みたいな事を今更言われても…。
状況的に下手な言い訳にしか見えません。
これまで考えもしなかったけれど、感染者が身近な人になって被害者の気持ちが分かったと素直に言ってくれた方が、まだ好感が持てます。
突如復讐心を思い出すコウ
今回はコウも酷かったです。
タンクジョーは敵側レギュラーなので今までも毎回登場していたのに、今回漸く復讐心を思い出し怒りに任せて戦う展開に、こいつは今までタンクジョーを認識していなかったのか?とさえ思ってしまいます。
何故唐突に復讐心に駆られたのか、その理由がそろそろタンクジョーが退場するから以外に思いつきません。
物語として納得できる理由を提示して欲しいです。
ついでに、その後のマスターの回想も酷かったです。
コウにとっての大切な物・守りたい物と言うのが何かをこれまでの尺では一切描かれておらず、今そんな回想されても何にもなりません。
この手の回想は中盤の強化イベント等で発生し、コウと仲間達との絆や、龍井尚久・うい親子とのエピソード、自分を命懸けで守ってくれたマスターが守りたかった物、ゲストの一般市民との交流等のイベントを経て、満を持して差し込むべきものです。
今の空っぽの状態のコウに「守りたい物の為に戦う」なんて回想を出されても、明確な答えが返せるはずがありません。
地震エネルギーw
タンクジョーも酷かった。
そりゃ、その形状なんだから砲撃も当然するでしょう。して然るべきです。
そこに唐突なパワーアップの話とか必要ありません。
今迄は使う必要もない程に弱かったが、特別に少し本気を出してやろうと上から目線で解禁すれば良いだけの話なのに、なぜわざわざ間抜けにしてしまうのか。
何の前振りもなく、地震エネルギーを得たとか言われても視聴者は着いていけません。
タンクジョーはこれまでリュウソウジャーに全勝しているのですから、唐突な要素を持ち出さずとも素知らぬ顔で平然と砲撃するだけで良かったと思います。
結局一番魅力的なのはクレオン
リュウソウジャー側が野放図に話が展開し積み重ねも前振りもない中、クレオンだけは一貫したキャラクターをしていて好感が持てます。
タンクジョーが死んだとみるや悪態をつきながら敗走する様は、可愛いらしい見た目や声とのギャップも相まって非常に印象的でした。
その後、実は死んでいなかったタンクジョーにすり寄る所も含めて完璧です。
キャラが立っていて良い小悪党ですね。
アクション
スーツ
展開は受け入れがたいものがありましたが、怒りに任せて突撃するリュウソウレッドのアクションシーンは見応えのある良い映像でした。
剣撃だけではなく、飛び掛かって格闘を織り交ぜた一連の動きは非常に美しい物でした。
ミルニードル
タイガランスと違い、騎士竜の状態のミルニードルは殆ど動きませんね。
しかし動かないなりに見せ場があり、唯一にして最大の個性であるスパイクを乱射する攻撃は個性が解り易く、きちんと活躍している描写も伴って印象的でよかったと思います。
キシリュウオーミルニードル
公式で改めて静止画で見ると割と地色の赤が見えていますが、劇中では然程気になる事もなく、黒地に銀のアクセントの入ったシックなカラーリングとミルニードルのスパイク・ティラミーゴのドリルによる全身の棘で個性も強調された纏まりの良い形態だったと思います。
ただ、唐突にモーションが力士になったのは意味不明です。
リュウソウブラックは今までそんな動きをしていませんでしたし、キシリュウオーミルニードルにもそう言った要素は見受けられず、本当に謎です。
武器の2枚の板も公式ではメイスとなっていますが、かなり無理があり、力士モーションと相まって戦闘シーンが消化不良です。
見栄えが悪いわけではなく、アクションシーンとしては悪くはなかったはずなのですが、疑問の方が大きく噛み合っていない感じがします。
このまま満足な描写もなく兄弟が仲間になり、次週はいよいよ5体合体が登場するようですね。
一応、お当番回があった二人はまだ恵まれている方なのでギリギリ許容するとして、初期から一緒に行動しているメルト・アスナの二人は何の活躍もなく、毎回も居ても居なくても変わらない、全く喋らず話にも絡まないキャラのまま専用機も出ずにスリーナイツの販促期間が終わってしまいそうな点が特に不満です。