
家族
思いのほか家族ごっこに執着していた光くんが、母を見捨てた牛島父に反発し、意固地になって無謀にも長官に一人で挑むさまを見て「オーバーデモンズはウィークエンドにとって貴重な戦力だ」と理論武装を施し助けに走り、最後には光くんを息子扱いし遺志を託す所はエモかったです。
牛島父もありふれた被害者の一人でしかなかったので意外性もなく、その背景については特に感慨が浮かびませんが、役者さんの演技が付くと無性に寂寞としたものを感じますね。
長官と牛島父の語らいのシーン好きです。
最後に「愛しているか?」の問いかけに答えなかった、答えられなかった事で一拍の間が空き、物理的にも精神的にも二人の間に存在する隔たりを感じられて実に良い。
今更掘っても何もないと思っていましたが、長官と牛島父への解像度は大幅に上がりました。
意外な所で大化けしたものです。
そんな牛島家を見て情に絆され、大二を家族扱いして守ろうとする長官の人間的な弱さもエモい。
長官にとって大二は同じギフの遺伝子を取り込んだ息子とも兄弟とも言える存在であり、ギフの強大さに屈服し、余人には理解できない思想で人類を支配せんと望み、それ故に孤独を味わっている同志ですからね。
同じ境遇に陥った者として同病相憐れむような思いがあるのかも知れませんし、数千年の孤独に唯一共感してくれる相手を見つけ、牛島家のような関係を望んだとしても不思議はありません。
利己的で身勝手な感情の発露ですが、だからこそ人間臭くて好きです。
牛島家、長官&大二の似非家族が幅を利かせている中、マジ家族の五十嵐一家は平常運転ですね。
世界がどうなっても自然体で明るいみたいな描写ではないかと思うのですが、ママさん少々サイコ過ぎませんか?
兄弟が誇張抜きに命懸けで主義主張をぶつけ合う状況に至っても、兄弟喧嘩扱いで非常に軽く考えているのは、何故?
少しぐらいは心配するそぶりを見せても良いんですよ?
あのさくらですら大二と戦う事に忌避感を覚えているのに、何も感じないんですか?
息子への愛とか、あります?
疑似家族がしんみりと良い雰囲気を展開していたので、今回のお話で五十嵐家の異常性だけが浮いていて異物感が凄いです。
ママさんの精神構造に悍ましい何かを感じたりもしますが、リバイスが描きたかったであろう家族がテーマとして現れているので、今回のお話は個人的には好印象です。
引用キャラ
陰と雷もちゃんとあるんじゃないですか。
以前とは異なり無理矢理感のない語句を使っていますし、最初からこれで良かったと思います。
もしかして、以前は室内だったから雷が出せなかったのでしょうか?
或いは怪人体に変身しなければ使えないのか。
隙あらば引用を挟み「出る杭は打たれる」とか言っていましたし、だいぶ味が出て来た気がします。
継続してキャラ立てしてくれているので、初期のとって付けた感が薄れだいぶ良くなったと思います。
退場する時もちゃんと引用するんですよ。