イドゥンの林檎

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主にヴァンガード等、TCGの最新情報に関する雑記を綴るブログです

仮面ライダーゼロワン 第1話「オレが社長で仮面ライダー」感想

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 ストーリー

なかなか良い出来の第1話だったのではないかなと思います。
無難な詰め込み具合でシリアスな舞台設定、主人公陣営のキャラクター、敵陣営を紹介し、それぞれのキャラクターを描きつつ、きちんと主人公のゼロワンが活躍しており、今後の展開にも期待が持てる物でした。

 

流石に第1話なので舞台設定、世界観の説明が主で、人物の描写は次回以降と言う感じですが、触りだけでもキャラは伝わっていますし、腹筋崩壊太郎が非常に良いキャラであったことはしっかり伝わったので、上々の滑り出しではないかと思います。

 

第1話から主人公や敵陣営の滅亡迅雷.netに対して色々と想像考察させてくれる所が特に良いです。

 

キャラクター

・飛電或人

前情報で世界観設定を見た時から、本当に人間なのか分からないキャラクターだなと思っていましたが、1話を見てより疑わしくなりました。

 

祖父がヒューマギアを生み出した会社の社長と言うだけでも、死んだ孫の代わりに作られたヒューマギアや、孫として育てられた特殊なヒューマギアと言う可能性が拭えないのに、父親がヒューマギアと言う事まで発覚してしまいました。

 

決め台詞の「お前を止められるのはただ一人、俺だ」と言うセリフも、「(暴走したヒューマギアである)お前を止められるのはただ一人(同じヒューマギアである)俺だ」と言うニュアンスのセリフなのではないか?と邪推してしまいますし、ゼロワンドライバーが社長しか使用できないと言う設定も気になります。
飛電インテリジェンスの社長になれば誰でも使用できるのではなく、ヒューマギアにしか使えないのではないかなと思っています。
脳を衛星とリンクして思考加速している描写も、純粋な人間に可能なのかなと疑問に思いますし、主人公もヒューマギアなのではないかと思わせる描写が散見されますね。

 

役者さんの方は少々声が掠れていて聴き取りにくい事もありましたが、変身ポーズもカッコ良かったですし、所作も綺麗なので今の所文句はありません。

 

ただセリフ回しには違和感がありました。
決め台詞は、変身した直後に言うべきではなかったでしょうか?
キックの前に言い出したので、なんで今言ったの?と個人的には違和感の大きい、困惑するタイミングでの一言だったので、悪い意味で印象に残っています。

 

・イズ

第1話の時点では、或人との絡みは故意に噛み合わないキャラクターとして描かれているように感じました。
売れない芸人と素直に表現してしまったり、アタッシュカリバーを渡そうとして投げたら顔に直撃してしまったり、ギャグを説明して痛々しい感じにしたりと、初々しい関係性の出来上がっていない感じが表現されていたと思います。

 

滅亡迅雷.netの性質を考えると、ポッピーみたいな感じでイズが洗脳状態になり変身したりする展開はありそうですね。

 

役者さん自体に思う所はないのですが、立ち方が気に入りません。
腹部に手を置いて肘を立てる不格好な立ち方をしてさも姿勢が良いですと言うようにすまし顔をしているのを見ると、居た堪れない気持ちになります。
まるでラーメン屋のどんぶりを反転させて退店する、注ぎ口からお酌をしないとか、大法螺を吹聴して回る似非マナー講師のような不格好な立ち姿で非常に見苦しいです。
折角スマートなのに勿体無い、あれだけ何とかならない物だろうか。

 

そもそも肘立て横に居たら邪魔だろうに。
なんなの、わざとぶつけようとしてるの?

 

・福添 准

良いですね。キャラクターとしての行動は前社長がなくなった途端に自分の肖像画を飾るように指示したり、身内を亡くしたばかりの或人に対して高慢に振る舞うだけの嫌な奴のはずなのですが、何故か然程悪い奴には見えない、憎めないキャラクターをしています。
このまま高慢な嫌な奴のままでも美味しいですし、即落ちして味方面しても美味しい非常に良いキャラクターですね。
好き、ただ好き。

 

・不破 諫

まだ変身していませんが、やたらカッコいいですね。
劇中でクイックリロードを披露していましたが、そちらは練習不足のようでかなり手元に視線を向けていて不用心だなと言う印象ですが、クイックリロード自体は画面映えして良いですね。
次回でバルカンへと変身してしまうので、あの手の銃を使ったアクションはもう見納めかなと思うと残念でなりません。

 

唯阿の事を思いっきり無視していて、指揮系統どうなっているんだと思ったら、諫は部隊長なので現場指揮の権限は諫にありそうですね。

 

キャラ設定的に滅亡迅雷.netと因縁があり、ヒューマギアも守る立場になるであろう或人と対立する2号ライダーなんですね。
2号ライダーは、自分の問題が片付くまでは主人公と対立するポジションのキャラが多いですし、諫もその部類のようです。
暫くはヒューマギア絶対ぶっ殺すマンとして狂犬っぷりを見せてくれるでしょうし、非常に好みのキャラです。
近接系のゼロワンとは違って、変身アイテム及び使用武器に射撃武器を使うようなので、早く動いている所が見たいです。

 

・刃 唯阿

諫と一緒にいたのに一人だけ服装が違うし、武器もハンドガンだし、諫や他の隊員に指示を出す感じだったのでどういう立場なのかと思ったら、技術屋さんなんですね。
現時点では現場に随伴しているけれど、実行班には受け入れられていないように見えます。諫を止めるブレーキ役のようなので次回以降はもう少し光が当たるのでしょう。

 

キャラの立ち位置的にA.I.M.S.側の追加装備は、このキャラを介して紹介されそうです。こう言うキャラが一人いるとガジェット出し易くなって良いですね。

 

バルカン・バルキリーはプログライズキーこそ違いますが、大凡共通の装備を使用する事になるでしょうし、アクションはどうなるでしょうか。
巧く差別化してくれることを望みます。光医者みたいに銃持って自分から至近距離まで近寄るような真似はしないで欲しいものです。

 

・滅

タイムジャッカーとはまた違った方向に中二感溢れる服装で、実に良いですね。カッコいいです。
迅の方もですが、この服装、耳が見えないようになっているんですよね。
拠点にしている場所に水没した人工衛星のようなものがありましたし、色々と考察が捗りますね。
実行役を迅に任せている、拠点を動けない理由とかあるんでしょうか?

 

役者さんの演技も淡々と語るさまが不気味で良いです。
無邪気で子供っぽい迅との対比も相まって、より理知的に見えますね。

 

しかし、「人類が絶滅危惧種となる日は近い」とは迂遠な口癖ですね。
自分の手で滅ぼしてやる、殺してやると言い出すような気性の激しいキャラではないのは1話を見た時点でも察しがつきますが、義務や使命として計画実行するようなキャラではあるので、不思議です。
なんと言うか、当然こうなるであろうと言う予測を口にしているだけといった印象で、能動的に人類に危害を加える気があるように見えません。
そのわりには、暴走したヒューマギアは人類滅亡を仕事・役目としているので、キャラクターの印象と行動が一致していない気がします。

 

・迅

今回登場したキャラクターの中で一番ヤバい奴です。
パラドに似た無邪気で子供っぽく残酷なキャラクターに見えました。

 

このキャラも耳が見えませんね。性格的にもいかにも未熟なAIっぽいのですが、どうなんでしょう?
暴走したヒューマギアに襲われたシーンがありましたが、あの状態のヒューマギアが人間だけを襲うとは限りませんし、限りなく人間に寄せた人間として認識される事を目指したヒューマギアかも知れませんし、正常な状態のヒューマギアはそもそも襲われるものなのかも知れません。
最初の状態で色眼鏡があるので、滅共々どうにも人間には思えませんね。

 

役者さんは主要キャストの中でも一番凄いかも知れません。
あんなに自然に子供のように無邪気で、無垢な雰囲気をあの少ない登場時間で印象付けてくれるとは思いませんでした。
映像としての見せ方も上手いのでしょうが、役者さんの演技も素晴らしいが故に、あの倫理観の指標を持たない未熟な感じを醸し出せたのだと思います。

 

ガジェット

・ゼロワンドライバー

劇中で出力されるシーン含めて、最高です。
殆ど文句ないぐらいカッコいいです。

 

プログライズキーを翳し、物理キーをセットする事で変身する二段階認証式の変身プロセス
あの待機音、思考加速してマニュアルをインストールすることで最初から使い方をマスターしている謎をスマートかつ近未来的に解決した演出
物理キー挿入時のシルバーメッキパーツが展開する変形ギミック、変身完了時の音声、どれをとっても最高です。男の子の好きな要素詰込みセットですよ。

 

良いですね、空へと飛びあがりライダーキックを放て!とかベルトから流れるんですよ。残念ながらリリカルなのはのような意思疎通の出来るデバイスではありませんが、ああ言う外国語の音声が流れるデバイス大好きです。


時空ドライバーもかなり良いと思っていましたが、飛電ゼロワンドライバーは歴代でも屈指のカッコ良さではないかと個人的には思っています。

 

ただ、ベルト止めが蛍光イエローなのが個人的には、好みではありません。
メカメカしいモールドの入ったシルバーが良かったです。

 

・プログライズキー

こちらも良いですね。
単体で音声が流れ、発光するだけでも偉いのに、カードキーから物理キーに変形する、ちょっとした変形ギミックまで搭載しているのですから、花丸あげちゃいますよ。
プレイバリューが高くて良いですね。

 

変形機構自体はシンプルですが、子供が普段触れないけれど興味を持ちがちな家の鍵と同種のギミックを搭載している所が偉いです。

 

また展開時のデザインも良いですね。
カードキー形態では動物の姿が表示されていた部分に、展開後はメカメカしい内部構造を晒した動物の姿が表示されるデザイン、素敵です。
動物の場合は良いのですが、レジェンドライダープログライズキーが出たら、どうなってしまうのでしょうか?

 

・アタッシュカリバー

ダサいですね。
アクションシーンでも使い難そうですし、アタッシュケース形態の時にはどうやって使うのでしょうか?
企業・社長と言うイメージを前面に押し出した装備なんでしょうが、微妙です。

 

どうせなら、アタッシュケースから分割された武器を取り出して組み立てて使用して欲しかったです。

 

アクション

カメラワークが凝っていて良いですね。
かなり予算も掛かっていた感じですが、初回なので奮発したのでしょう。

 

脚の力はんぱねぇと、マニュアルは見たが実際に体を動かす感覚には不慣れである様子を演出しつつ、バッタの脚力を強調してからのライジングインパクトは非常に良かったです。切り出した情報の中で特に脚力の強化が顕著なフォームだから必殺技がキックになると言うのは考えるまでもない事なので納得できます。

 

また、ベローサマギアの斬撃を空中で身を捻って避わすさまも美しく、空中に蹴り上げて棒立ちしていない状態の敵に対して必殺技を放っている点も良かったです。
最近のライダーはライダーキックを撃つときは敵の時間が止まっていますからね。
何度も避けろよと思ったものです。そう言った違和感が少ない動きとして納得できるアクションシーンだったのは非常に嬉しい。
そこにライジングホッパー専用であろうテーマ曲がBGMとして掛かっていたのも、ポイント高いです。
CDが出て初めて、専用曲だったんだと気付くようなものが過去何度かあったので、解り易いぐらいにやって貰えるとありがたいです。